切なさの行方2007-12-06 23:59

僕が僕であるために

尾崎豊

心すれちがう悲しい生き様に
ため息もらしていた
だけど この目に映る この街で僕はずっと
生きてゆかなければ
人を傷つける事に目を伏せるけど
優しさを口にすれば人は皆傷ついてゆく

僕が僕であるために勝ち続けなきゃならない
正しいものは何なのか それがこの胸に解るまで
僕は街にのまれて 少し心許しながら
この冷たい街の風に歌い続けてる

別れ際にもう一度 君に確かめておきたいよ
こんなに愛していた
誰がいけないという訳でもないけど
人は皆わがままだ
慣れあいの様に暮しても 君を傷つけてばかりさ
こんなに君を好きだけど 明日さえ教えてやれないから

君が君であるために勝ち続けなきゃならない
正しいものは何なのか それがこの胸に解るまで
君は街にのまれて 少し心許しながら
この冷たい街の風に歌い続けてる

仕事でボロ雑巾のような状態。すこしお酒を飲んで、冬の街をひとり歩いていく。
尾崎ではなくミスチルの桜井が唄う「僕が僕であるために」を聴いていると、ひどく切ない気分になる。
BLUE~A TRIBUTE TO YUTAKA OZAKI

街で生きるのは好きだし、それほど哀しんでいるわけでもない。 でもこの切なさはなんだろう。

じぶんが切なくなる時をピックアップしてみた。
・ひとり山を歩いていて青空を見上げ、夏草の匂いを嗅いだとき
・海で泳いでいて海底が見えなくなる沖まで泳いできたとき
・驟雨のあとに靄が解け光が差してきたとき
・人との関係が誤解の総和で成り立っていると、何年もたって気づいたとき
・村上春樹の小説を読んでいるとき
・メールもない時代、好きなのに心すれ違う人と公衆電話で話していたとき
・メールの住所録からその人の履歴・情報を削除したとき
・何時間も何年も話したのに、たったひとつのことで簡単にものごとは壊れていくと気づいたとき
・遠くで泣いている人、哀しんでいる人を知ったとき
・そしてその人の荷物を背負いきれない非力な自分を知ったとき
・でも人の荷物を背負いきることなんてできないと思うとき
・すこし心許しながらもじぶんの精神のこわばりに気づいたとき
・その人が精神的に滑落していくだろうと思いながらも、共に滑落はできないという状況だと思うとき

日々は雑事の総和で成り立っている。切なくなくなったり哀しんでいるだけでは生きていくことはできない。でも「切なさ」のない自分なんて自分じゃないんだろう。

すこし疲れているのかそんなことを考えてみた。


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