時速4Kmの世界、時速20Kmの世界2008-11-15 22:21

昨日、今日と小春日和の天気。昨日は友人と猪名川町の近畿自然歩道を歩き、今日はロードバイクで里山を走ってきました。

昨日は静かな里山を歩きました。北摂、丹波、そして京都と峠道には古(いにしえ)の街道を彷彿とさせるものがある。


杣人(そまびと)や行商人が踏みしめた道を私たちも歩いていく。


阿古谷地区に唯一残る、寒天の天干しの風景。


歩いて辿る道、ロードバイクで走る道、どちらも振り返ると今までの光景が甦る。


いつもは休憩するだけの「道の駅いながわ」で昼食。そば粉100%の10割そばをいただく。ハイキングなのでビールも飲んだりする。


北摂の山を眺めながら多田銀山に向かう。

坑道を見学するが誰もいない(平日だからあたりまえか)。友人と「ひとりで入るとちょっと不気味だなぁ」などと話す。


ロードバイクで何十回と通過している「静思館(せいしかん)」に立ち寄る。 古美術商の冨田熊作氏が昭和7年から約3年をかけて建てた和風建築物。



陰影礼賛の世界。


館内員の方によると今が紅葉の見頃だという。

日生中央駅に到着し宝塚まで出て、友人と酒を飲みヘロヘロとなる。うーん、最近お酒に弱くなりました。

昨日の歩行距離約20Km

で、今日はぐっすり就寝した後、11頃からロードバイクで発進。今日は里山の黄葉を満喫しようというコース。
宝塚十万辻を上り下川渓谷に立ち寄る。

ロードバイクの上部の標識は「落石注意」ですか・・・


宝塚下佐曽利・上佐曽利と北上する。

上佐曽利の集落を詰めると香合新田の集落に行き着く。

集落の最北とは思えない広々とした里山の風景。


県道12号線をひた走る。


三草山に至る林道から眺める槻並の集落。

旧道ばかり選んで走っていく。




今日のコース
武庫川堤防ー宝塚十万辻ー33号線ー319号線ー宝塚上佐曽利ー323号線ー槻並ー上阿古谷ー県道12号線ー池田ー猪名川堤防

今日の走行距離【90.38】Km

・山で標高差300mをゆっくり登ると1時間、平地を歩けば4Km/h、ロードバイクだと20Km/h。山を登るのも平地を歩くのもロードバイクで走るのも、それぞれ感じ方が違う。効率ということだけをいえば、自動車などの手段で移動するのがよいだろう。
だが落下する落ち葉のスピードを眺めたり、匂いと風を感じたりすることができるのは、私たちの足で歩くということ、そして足の動力を伝え進んでいくシンプルな自転車じゃないかな。
・ここ数日、心塞ぐことがあり厭世的な気分にもなりかけていた。でも私を必要とする人が何人か存在し、風や樹木の匂いを感じる日々があればそれでよいのだろう。

スピッツ「若葉」、孤高の人22008-11-16 12:23

夜から雨が降り始めて今日は静かな朝でした。

若葉
出勤前、珈琲を飲みながらFM802を聴いていると流れてきた曲。ひさしぶりに気になった曲。紅葉の時期なのに「若葉」という新曲。ベタに見えて意外と毒のある草野の詩、そしてスピッツらしいメロディ。その夜、CDを購入。

孤高の人 2 (2) (ヤングジャンプコミックス)
孤高の人2を読了。クライミングを実際にやっている人から見れば突っ込みどころ満載のマンガなんだろうけど、画力に惹かれてつい読んでしまう。岳シリーズの主人公島崎一歩も超人的な登山家だが、ユーモアがあるのが魅力。こちらはソロ、孤独、孤高という面をちょっと押し出しすぎのような感もする。

でも11月19日に新刊が発売予定なので読んじゃいますけど。
孤高の人 4 (4) (ヤングジャンプコミックス)

雨が上がったようなのでクロスバイクですこし走ってこようか。

優しい山域2008-11-17 22:49

山と渓谷 2008年 12月号 [雑誌]
ひさしぶりに雑誌「山と渓谷」を購入。作家の南木佳士さんの特別寄稿「笠ヶ岳、槍ヶ岳行(テント泊山行の記憶)」を読むためです。

正直、いまはロードバイクに乗るのが面白くて山登りになかなか時間を割くことができない。自転車の良さは、ロードバイクに跨り家を出た途端に別世界に自分が入っていけることだろう。
湖西の山の登山口まで電車などを利用すると、家から2時間以上かかる。その時間があれば北摂の里山のまっただなかに走っていくことができる。その自由さが今はちょっと魅力的だ。

最近北摂の里山を走って帰ってくると
北摂の山〈上〉東部編 北摂の山〈下〉西部編
を読む。
自分が走ってきた道から眺める里山の風景を思い浮かべる。著者が言うように「北摂には高い山も無ければ、全国に知れ渡っているような有名な山も無いが、誰にでも親しめる里山と身近な自然に恵まれた優しい山域である」。
里山に囲まれた明るい田園地帯を走ることの楽しさ。一方、京都丹波の方の里山には一種濃い気が漂っている地域がある。土俗的な匂いがしてこれも魅力的だ。

だから
京都丹波の山〈下〉丹波高原
こちらのシリーズも入手予定。

「山と渓谷」で紹介されているこの本にも興味がある。
雑木の名と民俗

いわゆる雑木林という概念でひとくくりにされてしまうクヌギ、ツバキ、トチの木など、その名前がもつ奥深い意味合いに切り込んだ解説書だという。

先日も北摂を走ったが、北摂にはほとんど植林の杉林がなく自然林に被われている。里山の明るさ、のびやかさはこの豊かな自然林から来ているのではないか。まさしく「優しい山域」なのだろう。

「自転車の安全鉄則」などを読む2008-11-19 23:59

つーっ、寒い1日でした。今週は仕事ばかりなので合間を見つけて本を読みます。
孤高の人 1 (1) (ヤングジャンプコミックス)
なぜかあまり本屋に置いていない「孤高の人1」をやっと入手。結局3-2-1と逆から読んでしまった。

自転車の安全鉄則 (朝日新書 147)
正論であり、主張に柔軟性もある。必ずしも自動車排斥主義でもない。でもまだスポーツ自転車に乗っていない3年前であれば手に取ることもなかった本だろう。 また、自動車中心で経済も政治も進んできた戦後日本の欲望資本主義は、一朝一夕では解決されないだろう。

読んだあとのちょっとした感想。
・自転車乗り(ママチャリを除く)がまだまだ少数派であること。
・都市交通の有効な補完手段として市民が自転車を「楽しく」活用できるかどうか(行政や警察が主導になると変な方向に行きがちだ)。
・マニア向けの自転車がより適正価格で供給されるかどうか。現在のロードバイクの値段はやはりマニア向けに高すぎると思う。これは需要が少ないということが主原因ではないか。17年前にパソコンを揃えた時50万円以上かかった。当時はパソコンはまだまだマニア向けの機械。それが誰もが使うようになって(もちろん技術の進歩もあるが)劇的に安くなっていった。
スポーツ自転車を「楽しく」使う人が増えれば、自転車もより適正価格に近づくのではないか。
・ただ30年前に今の分煙社会を予想した人はいないだろう。その流れからすると、著者の主張する自転車と自動車の適正な分担・分離社会は意外と遠くないかもしれない。

街中を走る時、車との安全の取り方も参考になる本ですね。

雑木の名と民俗
人の名も花の名も木々の名もほとんど覚えることがない。人の心が分からず、人の哀しみが分からない。だから時折木々の名を感じ、その由来を知りたいことがある。信州を中心にして雑木の由来・伝承を中心に落ちついた文章が続く。樹木辞典などとは異なる息づかいを感じる本。

ロードバイクに乗るようになって以前よりは寒さに強くなったが、週末は完全冬型スタイルに移行しそうだ。

午後からサイクリング2008-11-22 22:18

昨日は友人と久しぶりに食事してお酒を飲んでいました。
・若い頃にロッククライミングの世界に行きたかったなぁ
・もっと早くロードバイクに乗りたかったなぁ
などと話しながら後半は例によってグダグダと酔っぱらっていました。

今日は午前中はゆっくりして昼前頃からロードバイクで発進。
宝塚十万辻を上り、県道33号線を経て武田尾へ。林道めいた33号線を上り切畑猪名川線、阿古谷の集落などを走りました。銀杏の大木を眺める予定でしたが、すっかり落葉している。もう紅葉も終わりですね。

ウィンドウブレーカーではなく薄目のウェアーだったので4時以降は寒さを感じる。明日はウィンドウブレーカーを着て走ろう。
それにしてもやはりロードバイクは気持ちがよい。小道から雑木林に入り枯れ葉のうえに座る。神社の銀杏の絨毯のうえで休憩する。峠越しに北摂の山々を眺める。
ほんとうのasyuuはどこにいるのかなどと、もう詮索する必要もないのだろう。

今日の走行距離【80.12】Km

デジカメのカードを読み取るユニットが見あたらないので画像は明日整理しよう。

明日はもうすこしガッツリと走る予定。

愛宕林道を経て「谷山の池」の紅葉に会いに行く2008-11-23 22:36

今日もサイクリング日和。以前訪れた愛宕林道の「谷山の池」の紅葉を眺めてみようと、ロードバイクに跨る。 猪名川堤防を経てR477に入る。大槌峠から眺める北摂の山。


湯ノ花温泉を経て蒔田野神社近くの造り酒屋に立ち寄る。

試飲できないのが残念。

亀岡市街地を経て府道25線から愛宕林道に入る。

杉林の静かな道をゆっくりと上っていく。


ポイントごとに「「保津百景道しるべ」の標識があり飽きることがない。写真は不動堂と水車が在った跡地。


「谷山の池」に到着。ひっそりとした山中の池だ。


名残の紅葉に出会えたようだ。


愛車VIPERも負けないくらい赤いです。

最後の坂を上り詰めると神明峠。若いローディ(まぁ私より年長の人に北摂・丹波では出会わないが)が休憩していたのでちょっとお話を伺う。宇治から走ってきたそうで嵐山は人波で溢れているらしい。当初は八丁峠・嵯峨野・嵐山木津自転車道を走ろうと思っていたが、急遽変更。府道50号線を北上する。

それほどキツイ上りはなく樒原(しきみがはら)の棚田に到着。


下り基調となり里山を快走する。



古民家の近くに見事な銀杏の巨樹。

廻り田池からR477を下り降り、府道25号線に再合流。

亀岡の田園地帯から京都愛宕山方面を望む。

今日のコース
猪名川堤防ーR173ーR477ー能勢ー湯ノ花温泉ー府道25号線ー愛宕林ー神明峠ー府道50号線ー廻り田池ーR477ー府道25号線ーR372ーR477ー府道106号線ー知明湖周遊道路ーR173ー猪名川堤防

今日の走行距離【129.42】Km

・愛宕林道は不法投棄防止のため車両通行禁止。静かな林道を走ることができる。
・今日は身体がすこし重い感じ。100Kmほど過ぎると調子が出てきたが暮れる前に帰宅。なんかスロースターターだ・・・。
・明日は雨か。自転車用品でもチェックしよう。

北摂自転車乗りの幸福2008-11-24 15:04

今日は雨。2日連続で走ったので雨の1日もよいでしょう。やはりオヤジ自転車乗りなので3日連続ライドはしんどいかもしれません。
自転車乗りにとって、北摂という魅力的な地域が近くにあることは幸福だったと思う。

宝塚十万辻を越えれば一気に里山に下っていけるし、川西市街地を抜ければ猪名川町・能勢などの田園地帯を走ることができる。亀岡盆地・篠山盆地の中、明るい日射しに照らされながら走ることの気持ちよさ。

車がほとんど通らない里山の道をゆっくりと味わうように走っていく。


黄葉の絨毯のもと休憩する。



競うわけでもなく誇示するわけでもない。雑木林の中でロードバイクと休憩しながら、擬人化が度を超して「よい相棒だよな」とロードバイクを眺める。

川沿いの道を走り、峠を上り、ダム湖の周遊道路を走る。


長く生きていると、当然ながら埃のように身体にも精神にも降り積もっていくものがある。リアルの問題はリアルで解決しないとダメだけれど、すこし身体と精神を解放させてあげるにはロードバイクはステキな乗り物だと思う。

昨日、亀岡の出雲大神宮の鳥居前で休憩していると、何台かのマイクロバスが停まっている。バスの中にはお年寄りの人たちが座っており、車窓から鳥居前の紅葉を眺めているのだ。近くの老人介護施設から来たようだ。桜、紅葉、初雪と毎年訪れるものであっても、それを眺める者は年老い病を得ていく。
「明日のために今日を我慢する」という時代はもう私たちの世代にはふさわしくないだろう。もちろん刹那的になったり傍若無人に振る舞ってよいということではない。いつか滅びる自分というものをすこし意識しながら、善き人、善きものに出会っていきたい。


はてなブックマークに追加はてなブックマークに追加
Blog(asyuu@forest)内検索

Copyright© 2005-2024 asyuu. All Rights Reserved.