ロードバイクとシンメトリーの宇宙2011-02-11 22:30

今朝起きるとシンシンと粉雪が降って戸外は雪景色。ロードバイクで走ることはでけへんわと雑用をしたり読書したりして過ごします。


村上春樹「雑文集」を読んでいると、(バッハとオースター効用)という書評がピックアップされている。

「バッハのインヴェンションというのはご存じのように、左手と右手をまったく均等に動かすように設定されている。ー中略ー でも僕はある日、これが身体の、そしてその身体に結びついた精神のバランスを治癒するために、バッハという希有の天才が作り上げた壮絶なミクロコスモスであることに気づいたのだ。だから僕は原稿書きに疲れると、ピアノの前に座ってこの曲集をとつとつと練習し、その息をのむようなシンメトリーの宇宙に心地よく身を委ねることになった。」(同書257頁)

ここから村上春樹はポール・オースターの小説論に入っていくのだが、僕はこの文章を読みながらロードバイクのことを考えた。

「シンメトリーの宇宙」ってロードバイクもそうじゃないか。
村上春樹は肩こりをしたことはないそうだが、小説を執筆していると身体の歪みを感じることがあり上記バッハのインヴェンションをピアノで弾くそうだ。

まだロードバイクに乗らない頃、仕事のストレスや諸々の人間的な軋轢でひどい肩こりになったことがあった。
ロードバイクに乗り始めた頃からシンプルな生き方を選択していこうと思っていたこともあり、ロードバイクに乗り始めて肩こりからは解放された。

わずか8Kg弱のバイクに跨り、ドロップハンドルを操作し、直進・曲がり・上り・ダウンヒルを繰り返していく。僕らの身体はロードバイクというシンメトリーの宇宙に優しく包まれる感じがするんだ。

もちろんトライアスリート的な走りをする人からすれば「そんなぬるい宇宙などあるもんか」ということになろうが、別に僕はロードバイクを仕事にしている訳じゃない。
ピアノをうまく弾けなくたって、自分の世界で弾いている以上は誰の迷惑になるわけでもないし。

そんなことを考えていると、無性にロードバイクに乗りたくなった。

午後から雪も止み、路面も乾いてきたので午後2時半頃、ロードバイクで走る準備を始めます。

タイヤに空気をいれる時、ちょっと緊張する。先日、SENSIUMのタイヤ・チューブをContinental GP4000SとR-AIRに交換している。
R-AIRはキチンとタイヤに収まっていないと、空気注入時にバーストしてしまう。過去に3回ほどR-AIRを空気注入時にバーストさせている。

そろりそろりと空気を入れてから、タイヤを回転させて歪みがないかチェック。大丈夫なようなので前輪7.2Bar、後輪7.5Barで充填。

今日は所用で呼び戻されるかもしれないので近場を走ります。

武庫川堤防道路を走って、仁川から五ケ池ピクニックロードへ。仁川激坂を避けて、住宅地のウネウネした道を上っていくが、やっぱり楽だ。

Continental GP4000S+R-AIRの感触に馴れているので、走っていても安心感がある。

甲山神呪寺山門を経て

北山貯水池へ。

六甲も今日は雪がたっぷりと積もっているだろう。

16号線に合流し、逆瀬川まで一気に下っていく(車を追い抜いてしまいそうな直線の下りがある)。危険な走りはしないけど、挙動が安定しているので自然にスピードが上がる。


小浜宿をのんびり流して


武庫川堤防道路などを走って、今日の走行距離 45Km

・完成車SENSIUMの改造はホイール・ハンドル・タイヤー・チューブの交換で、ひとまず終わりです。san marco ponza無印のサドルは違和感がないので、そのまま使う予定。まだ1ヶ月も乗っていないけど、乗りやすいロードバイクになった感じ。
・シンメトリーの宇宙の神様っているかもしれないなと思った雪解けの午後。


明日も雪っぽいけど、ちょっとは走りたいな。


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