またまた村上春樹短編再読 ― 2008-05-27 23:51
爽やかな夜です。夜風の中、ふらっとクロスバイクで走ってきました。次第に季節の移り変わりが愛おしくなってきた。
村上春樹の短編を再読。単行本「レキシントンの幽霊」「神の子どもたちはみな踊る」をまとめた短編集。
「僕が今ここで死んでも、世界の誰も、僕のためにそんなに深く眠ってはくれない」(レキシントンの幽霊)。
遠い孤独。でもそれでいいじゃないかとも思う。
「緑色の獣」も「氷男」もざわざわするような、でもひんやりとした孤独を感じる短編。
村上春樹は解題の中で「僕は小説というものはひとつの疑問をべつのかたちの疑問に有効に移し替える作業であると基本的に考えている」(同書273頁)と述べている。村上春樹の小説を読んでいると腑に落ちず不安定であるにかかわらず、落ちついた気分になるのはそのためかもしれない。
「読み物」としておもしろい。禁欲的ではないので、とてもこのようなハードな練習をすることはできない。「年寄りの冷や水」は故障の元でしょう。
自転車の軽量化ばかりに執着しがちだが、自分を軽量化するためにもうすこし身体を絞っていきたいな。
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