正統派妄想小説「夜は短し歩けよ乙女」 ― 2007-02-09 00:20
我思う、故に我あり。
否
我妄想す、故に我あり。
この小説は上質の妄想小説なんだ。
本の帯にある「ひよこ豆のように小さな乙女の冒険 とびきりキュートな恋愛小説」という言葉に惑わされてはいけません。
登場人物が常人じゃない。謎の老人李白翁、大学の閨房調査団・詭弁論部・京福電鉄研究会などのわけのわからない面々。
愛する人のためにパンツを履き替えないと吉田神社に誓った「パンツ総番長」。
下鴨神社古本市に現れる古本の神様.
そして魔風風邪がクリスマスイブ間近の四条河原町から人の流れを絶えさせる。
ことさらに大上段な文体。
ばかばかしい。
でも、面白くて一気に読める。
春の先斗町・木屋町界隈での乙女と李白翁との飲み比べ。
夏の下鴨神社での古本市、そして古本の神様が垂涎ものの古本をかっさらって、ひっそりと別の書架に置いていく。
秋には青春のまちがったエネルギーが発散される大学祭。
冬には魔風風邪と乙女の対決。そして乙女と先輩の恋の成就大団円。
「おともだちパンチ」(本の冒頭に説明があります)
「下鴨神社古本市」にひどく納得。
そして秋の学園祭で詭弁論学部開催の「ごはん原理主義者Vsパン食連合」討論会で意見を求められた乙女の答えは、
「ビスコを食べればよいのです!」って、あんたorz(実はわたくしビスコ大好き人間)。
実在の京都の街を描きながらも、魔都京都の側面も色濃い小説だ。
都があったこと自体、「魔都」の伝統を隠していると私はいつも妄想している。
読み終わると「むん」と世界を見回したくなるような小説だ。
いずれにしても「下鴨神社古本市」の存在に出会えたのは大収穫ですな。
春雨のような夜 ― 2007-02-09 23:33
若い頃、ほとんどお酒を飲まなかったのに今は結構好き。
土佐人だからなのか、比較的お酒には強い方だ。
意外と寂しがり屋なんで、ひとりで飲むということはない。
数少ない、でも、気のおけない友人と飲むのが好きだ。
明日は仕事で出勤。よい天気なのでクロスバイクで通勤しようと思ってる。
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