芦生の森から(4)深い森でひとりテント泊2005-08-06 14:06

緑のなかのトロッコ道
七瀬谷につくと午後4時。
黒い雲がひろがり、とおくに雷鳴が聞こえてくる。激しい驟雨がくると予測して、急いでテント設営。

設営後、予想したとおり、打ちつけるような驟雨。1時間ほど雷鳴と雨の中、テントにこもる。こんなときは、重くても山岳用テントを持参したことをありがたく思う。

雨があがって、そとにでると由良川は穏やかな流れから一変し、茶色の濁流となっている。

こんなとき自然の脅威をかんじてしまう。

夕食後、テントのそとでぼーっとしていると、青白い光が空に見える。星かなと思っていると、動きながらこちらに近寄ってくる。ひとだま?!。いえいえ、川から蛍が飛翔してきたんです。青白い光で、3匹ほど上空を漂っている。
森の暗闇のなかで、蒼い光を発している。
しばし眺めていた。

驟雨のせいか、夜は寒いくらいでテントの中でゴアテックスの雨具を防寒具代わりにして、就寝。

人によく「森でひとり寝ていてこわくない?動物とかお化けとか」と聞かれる。
たしかに最初は、こころぼそくて、寝つくことができなかった。

でも、街は闇を忘れ、つねにノイズを発している。
じぶんの身体の中にあるゆったりしたものとか、逆に鋭敏なモノに気づきにくくなっている。

ひとは「頭で悩めば高尚なことをしている」ように感じてしまう。とくにわたしにはその傾向がある。

森にゆったりと潜ると、感覚も聴覚も鋭敏になるような気がする。その快感が、寂しさや恐れを凌駕するのかもしれない。

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