時速から自速へ2021-05-18 19:57

2021年5月15日(土)
午前中は近くの公園で孫守りのヘルプ。長男、孫二人と2時間ほど公園で遊ぶ。
孫1号5歳7ヶ月、孫2号2歳7ヶ月の活発な男子。とくに孫2号は妻に言わせると「幸せオーラ満載の笑顔をする」機嫌よしの男の子(孫1号も機嫌よしだが、おにいちゃんで長男だからそれなりに聞き分けする面が強いかな)。

我が家で昼食後(孫たちの好きなフルーツサンドなど)、長男らは帰宅。私はクロモリロードで散策。

5月16日(日)

1951年の観測以来、もっとも早い梅雨入り。もうね、天も「オリンピックは中止やろ」と宣言しているかのような想定外の早さ。6月に集中豪雨などの天災がきたら、自治体のコロナワクチン接種にも影響を与えかねないね。

午前中は天気がもちそうなので、クロモリロードで図書館へ。予約本を受け取る。

そのままクロモリロードで20kmほどポタリング。

5月17日(月)

朝から義母のコロナワクチン接種予約のため、IdeaPad Duetの前に鎮座。本日からコロナワクチン接種の個別予約(医療機関で接種)の予約が始まるので、Duetの前で待機した次第。午前9時に予約サイトにアクセス。

義母の住む伊丹市はすでに集団接種会場での予約が始まっているが、かかりつけの病院のほうが義母も慣れているだろうから、個別接種を予約することにした。

サイトにはすぐアクセスできたが、肝心の医療機関のリストが表示されていない。HPの説明を読むと、「午前9時から順次指定医療機関をあげていく」とのこと。そうなんや。

あいうえお順に医療機関が更新されていく。尼崎市の予約サイトではIEでは繋がりにくいと注意されている。かつて最大のシェアを誇ったインターネットエクスプローラー(Internet Explorer: 以下、IE)の開発は2015年ですでに停止されているが、まだまだブラウザとして使用しているのかな。

私はブラウザはFirefoxかGoogle Chromeを使っているので、今回はChromeでアクセス。

1時間ほどして午前10時前に義母の通院している医療機関が予約サイトにUpされてたので、すぐに予約。義母とも相談して5月下旬に1回目の接種を予約。
けっきょく1時間ほどDuetのまえに張り付いた状態。サイトにとどまったままリロードすればよいからあまりストレスはない。
そのあいだ妻が横でスマホで予約サイトに架電するも、当然ながらつながらない。本日もNTTが着信制限をしているようだ。

単身の高齢者だとネット予約はかなり敷居が高いだろうね。

午後からは雨がしばし止むようなので2時間ほど散歩。近くの公園にはほとんど人影はない。バラの花が満開。




ここ数日で何冊か読了。


音楽と自分史がつながった著作。音楽に携わったり音楽評論家でなくても、あのとき・あの場所で・あの人と「その音楽」があったことは人生には多い。



最近はハイレゾ音源なるものがあるんだ。ウカウカと生きているあいだに世の中はずいぶんと変化している(当然だけどいろいろなものについてイケないや)。



自転車に関する文章のアンソロジー。
真鍋博の「自転車、そして自転車の思想」が群を抜いている。
1973年にこの本は発行されているが、より速度優先となり「自動車優先社会」となっているのが現状だ。彼の予測は欲望資本主義の中では裏切られ続けたのだろう。

下記の文章には惹かれるね。

時速から自速の時代へ
「スピードがいろいろの価値体型のなかで選択できる豊かさと、それを自分の生活に生かせる手段の豊かさが、本来の交通の核なのである。
自転車の速度にはその選択がある。速く走るのも、ゆっくり走るのも、思いのままだし、自分の意志だ。
自転車の速度は、自分の速度だ。時速というよりも自速である。
これからの新しい人間とスピードの関係には、時速よりも自速を計るメーターがなければならない。
われわれはいま、まちがいなく機械文明のゆきづまりのなかにいる。
だからといって、機械文明を否定すれば、生活はとたんに原始化せざるをえないのだ。
そうかといって、ただ機械文明を肯定すれば、コンピューターだ、SSTだ、そして公害だ、騒音だとSF的悪夢にさいなまれるだけだろう。
ゆきすぎた機械文明を是正するために、文明のテンポを変えざるをえないのだ。」


5月18日(火)

午前中は義父が入所している施設にて義父とリモート面会。
コロナのため面会制限が長く続いているが、それも影響して刺激のない生活になっているかもしれない。タブレット画面越しでは義父ももうひとつ私たちのことを認識できないようだ。まもなく義父は96歳、誕生日祝いとお菓子などをスタッフに手渡し義父に食べてもらうよう依頼。
面会後、義母宅に立ち寄り、預かっていたコロナワクチン接種券を返して、妻が問診票の事前に書ける部分を補充して渡す。ワクチン予約ができたので、義母もすこし安心したようだ。ちなみに私たち夫婦は、まだ予約できていないが本来、より高齢者順が妥当だろうと思っているのでそれほど慌ててはいない。

帰路に伊丹市立図書館に立ち寄る。昨夜、真鍋博「自転車賛歌」の所蔵を各図書館でネット検索したところ、伊丹市立図書館のみが所蔵していた。
閲覧用端末から出庫依頼して、本を借りる。1973年発行だからかなり古い本。

「自転車賛歌 20キロ文明への憧れ」という表題なんやね。

冒頭に「自転車賛歌」という詩が載っている。いくつか興味深い部分を抜書してみると

「自転車の自は、自分の自だ。
原動力は足で、制御は手で。

自転車の自は、自身の自だ。
自分の力で走り、
自分の意志で走る。

自転車の自は、自信の自だ。
たとえひっくりかえっても
自転車のせいにしたりはしない。
自分の力を知っている。
自分の力を信じている。

自転車の自は。自速の自だ。
速度はせいぜい時速二〇キロ、
歩く早さは四キロだから、
二〇キロなら駆ける速度。
時速二〇キロならぬ自速二〇キロの世界。
話もできれば立ちどまりもできる。
ふりかえりもできれば、
知った人には手もあげられる。
知らない人にもめぐりあえる。

自転車の自は、自適の自。
人間にとって悠々自適の生活とは
はたしてどんなものなのか?
いまいちど自ら問うためにー」


自転車優先社会

レンタサイクルで自転車のネットワーク社会となり

公共交通機関に自転車を乗り入れ可能とする社会


そんな社会をおよそ50年前に予測・希望したイラストだけど、高度経済成長・欲望資本主義はそれらを眼中にすることはなかったんじゃないかな。

でも成長神話が色あせたものとなったいま、上記の詩を読むと、自分だけでもそうやって生き滅んでいくのもいいかなと思う。


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