私はツーリスト ― 2009-04-09 23:53
伊吹山ツーリングを終えて、私はやはりツーリストになりたいんだと思う。もちろん伊吹山ヒルクライムも十分に楽しかった。とともに伊吹山ヒルクライム会場への往復で走った旧中山道ライドも、しっとりと染みいるようなライドだった。
R21沿いに平行して走る旧中山道。
ほとんど車も通らない道を走っていく。
峠道で自転車を停める。
静かに滑るように移動していくロードバイクにふさわしい道だ。
桜並木の向こうにどんな風景が待っているのだろうか。
私が飽きることなく走り続けている北摂の里山も、滋賀の歴史ある町並みにも明るい光りが降り注いでいる。
健康になるとか、減量するとか、アスリート的な走りに徹するとかということにあまり興味はない。もちろん遠くまで快適に1日200Kmほど走るためには、技術や自転車乗りとしての体力もいるだろう。
でも私は自転車の自由さを愛するが故に乗る。
2007年8月ロードバイクに出会い、飽きることなく走ってきた。そのころ私自身、仕事の面でもプライベート面でもキツい状況が続いていた。自分を含めた人に対する不信感、失望が頂点に達していたと思う。
そんな時、邪念をもってロードバイクに乗るのはロードバイクに失礼だなと走っていると感じた。ロードバイクはシンプルで私の理屈っぽい精神をすこし開放させてくれる。「どのように語ったかではなく、おまえはどのように振る舞ったのか」。それをこれからの生き方にしようと思った。
ムリなくオープンに生きられる方々とも山や自転車を通じて親しくさせてもらった。
醒ヶ井宿を走っていると、霊仙山登山のために通った道をロードバイクで走っているんだと不思議に思う。
「人は無造作に別れる、そしてそれが永遠の別れとなることが多い」という詩の一節が浮かぶ。無造作に生きてきたのに、多くの人に愛され、多くの人からの助けを得た。ロードバイクの自由な精神をすこしリアルな生活にも反映していきたい。
なにげない風景のなかに、なにげない日常のなかに肩ひじはらない私を置いていこう。
輪行中の電車から流れゆく風景を眺めながら、次回はどんなツーリングをしていこう。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。