三連休なれど、台風の影響で雨。
先日、藤井太洋氏の「公正的戦闘規範」を読了。

その
繋が
りでケン・リュウ(Ken Liu
)のSF小説を知った。
ケン・リュウは1976年中国生まれ、11歳で両親とともに渡米し、ハーバード大学卒業後、コンピュータプログラマー、弁護士を経て作家となった俊才だ。
まずは上記作品を読み進めているが、SF作品としては東洋的な色合いもあり、表題作である「紙の動物園」という短編では情緒的な側面も強い。
これはケン・リュウの出自からしてマージナルマン(境界人)としての傾向があることも影響しているのではないか。マージナルマンは文化のせめぎ合いの中で、どちらの領域(この場合は中国とアメリカ)にも属さず、しかしどちらの領域も自分を生み出した母体として認識しながら、創造する人となったのではないか。
ただケン・リュウ自体はこのインタビューで

SF作家ケン・リュウが語る、テッド・チャン、テクノロジーを描くこと、異文化をつなぐSFの力「──中国系アメリカ人作家として、作品には中国のカルチャーもよく登場させていますよね。
実は「中国系アメリカ人作家」と呼ばれるのには違和感があるんだ。いつも自分を紹介するときは「アメリカ人作家」と言うようにしている。ぼくはアメリカ人で、中国出身のディアスポラではあるけれど、「中国系アメリカ人」というのはどこか人工的につくられたポジションのように感じるからね。」と語っている。
ただこの本を読むと、マージナルマンとしての印象は私には強い。
最近、第二作も発刊され解説の藤井太洋氏によるとケン・リュウはVim使いとのこと。
私はこのブログの下書きを、もっぱらVimで書いている。Vimはショートカットが便利だし、軽量・多機能なテキストエディターとしては優れ物だ。
ブラウザのFireFoxのアドオンにVimperatorをインストールし、Vimライクなキーバインドでブラウザをキーボードで操作できるようにしている。このアドオンがあるから、FireFoxが私の基本ブラウザとなっている。
ただこの記事を読むと、ケン・リュウそれほどVimに拘っているようには思えない。
かなり脱線したけど、雨の日に読むには最適な本だ。短編集だから、好きなところから読めるのもいい。
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