村上春樹短篇集「めくらやなぎと眠る女」2009-11-26 22:50

先日、友人とお酒を飲んでいて、ふと自分が子供だった頃を思い出した。

自分の子供の頃の孤独や哀しみの感情を十分大人になった自分が眺めていると(そして大人になった私にはその頃の孤独や哀しみはとっくに存在しない)、久しぶりに村上春樹の短篇「時の旅人」を読み返したくなった。

すると今日書店で村上春樹の短篇集が発刊となっている。『象の消滅』に続いてニューヨークで編まれた著者自選短篇集。偶然だけど、不思議な縁も感じる。小説でたびたび描かれる偶然と必然は意外と人生には生じるもの。もしそんなものはないと傲然と思っているなら、たんに目をつぶれば世界は存在しないと強弁しているだけかもしれないのだ。

めくらやなぎと眠る女
ペーパーブックス風味の装丁で「時の旅人」も含まれている。
多くの村上春樹短篇作品の中で、とりわけ強く惹かれる
・我らの時代のフォークロアー高度資本主義前史
・トニー滝谷
・氷男
・日々移動する腎臓のかたちをした石
の諸作品もこの短篇集で収録されている。

以前
無人島で読む本: asyuu@forestとして「像の消滅」を紹介したけど、この本は無人島でよむ本、2冊目になりそう。

まもなく12月で世の中は忘年会とやらで忙しいらしい。
もともと友人がほとんどいないので、忘年会とは縁がない。ひとりで本を読んだりロードバイクに乗る時間が増える12月になりそうです(苦笑


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