「多崎つくる」くん2013-06-24 22:07

確か伊吹山ヒルクライムツーリング旅行の直前に読了した「多崎つくる」くん、近しき人が友人に貸し出して巡礼の旅からまだ帰ってこない。彼女の友人の間を巡礼しているらしい。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

今日、昼休みに書店に立ち寄ったら「多崎つくる」くんの評論集が刊行されている。
村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』をどう読むか

村上春樹便乗本という謗りを受けそうな評論集だけど、執筆陣が村上春樹を読み込んでいる人が多いので買ってみた。

村上春樹作品は学校の現代国語じゃないんだから、これが正解なんて読み方はないでしょう。村上春樹作品の評論も論者によっては、「それは我田引水すぎるだろう」とか「そりゃ深読みしすぎだろう」とツッコミを入れたくなるものもある。

ただ
カッコつけているとか
村上春樹を読んでいる自分が好き!なんだろうとか
そんなに簡単に女の子とSexできないだろうとか
表層の批判は興味ないんですよね。

ボクも若い頃は、村上春樹作品に見向きもしなかった。

公開インタビューで村上さんは
<人間とは。物語とは>について

 魂を2階、1階、地下1階、地下2階に分けて考えている。地下1階だけでは、人を引きつけるものは書けないんじゃないか。(ジャズピアニストの)セロニアス・モンクは深いユニークな音を出す。人の魂に響くのは、自分で下に行く通路を見つけたから。本当に何かをつくりたいと思えば、もっと下まで行くしかない。
▲地下1階でも小説を書ける。地下1階の小説は批評しやすい。

ということを仰っていた。

村上春樹の作品の深さはこの地下2階論にあるのかもしれない。


まぁこんな小難しいコトを言わなくても、小説は異界へ導いてくれる楽しみのひとつです。

あとこの本で新海誠が村上春樹について語っている。
 村上春樹を知りたい。 (学研ムック)

なか味!検索で新海誠の文章は読めるので購入するまでではないでしょう(苦笑)





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