「個」を見つめるダイアローグ を読む ― 2006-05-31 22:01
仕事を終えて、電車に乗る前に軽く飲んだ。ガード下の居酒屋は競って18時までは、生ビールを安くしている。
生ビールが250円。生ビール+鰹のタタキで892円。ちょっとほろ酔いになる。
電車の中でー「個」を見つめるダイアローグーを読了。
「日本という社会に苛立っているであろう」村上龍と「日本という世界に育たなかった」伊藤穣一さんの対談集。
伊藤穣一さんが対談集に出ているので、NetやPCのことが主題として論じられるのかと思ったが、もっぱら日本人の個の自立ということが主題みたい。
村上龍の小説は、村上春樹とともによく読んだ。しかし、経済に村上龍が興味を持つようになってからは、あまり彼の最新作を読んでいない。文学><経済と二分法に固執する必要はないだろうけれど、村上龍が「経済」という視点から社会にコミットメントしていく方法は、村上春樹とはずいぶんと違うような気がする。いいとか、悪いとかということじゃないけど。
この本を読んで、印象に残ったのは2点。
第3章の扉にあるノートパソコンの写真。伊藤さんのものだろうか。ノートパソコンにいろんなステッカーが貼られている。わたしの利用しているTechnoratiのロゴもある。最近は、ノートパソコンにステッカーなんて貼らないのでは?CMを兼ねているのかなぁ。
あと村上さんの下記の発言。
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「2ちゃん」で僕が一番違和感があるのは、あそこで交わされているいろいろな言葉が生き方を変えるようなものにならないということなんだよ(同書215頁)
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それを受けて伊藤さんの発言。
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オタクの世界は、ある意味では洗練されていたり、趣味的な世界も極めているんだろうけど、覚悟と主体性がないと(同書216頁)
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うーん、「はてなブックマークー最近の人気エントリー」などを読んでいると、そんな感もするなぁ。でも、村上さんの最近の発言は、経済アナリストに依拠しすぎかなって気もしますけどね。
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