コーナリングのラインを、なめらかに、すべるように2006-08-07 23:32

自転車は、くだりのカーブにさしかかる。設定したコーナリングのラインを、なめらかに、すべるように、とることができる。
ぼくが思うことは、いま、ひとつだけあった。
それは、だれもだれかの人生をゆがめたりはしないのではないだろうか、ということだ。ひとは、そのひとの自分の人生を生きてゆく。
それが他人によってどのような影響を受けたところで、結局は、自分の選択だ。それは、自分の責任のもとにあるのだ。
ぼくが、今年の夏を、自分で引き受けるしかないように。

海辺でLSD (同書P166) 「海辺でLSD」を読んでいて、気に入った表現。

組織のせいにしたり、周りの人のせいにしたり、じぶんの劣等感を技巧化して表現していくことに拘泥したりすることが好きじゃない。正しいとかまちがっているとかということじゃなくて、「好きじゃない」ということ。

いましばらくは仕事でも、山歩きでも自転車でも、自分の生き方でも「設定したコーナリングのラインを、なめらかに、すべるように」できたらいいなぁと思う。 ちょっと残念に思うことがあったので、解毒剤としての表現が欲しかったんです。

態度は能力の代わりにはならない2005-12-01 01:11

態度は能力の代わりにはならない

LINUXサーバHACKS

「LINUXサーバHACKS」(オライリー・ジャパン)の序章「ハッカーになるには」の言葉

「態度だけで勝利するスポーツ選手はいませんし、ロックスターになれるわけではないのと同じです。ハッカーになるには知性、実践、献身、そして勤勉であることが必要になります。
(中略)ハッカー達は、ハッカー気取りの連中のために時間を無駄遣いすることはありませんが、その能力に崇拝を捧げます。」

この言葉が心に残ったのは、
いまの職場で「態度が能力の代わりになる」と勘違いしている人が多すぎるからだ
そのような人が好きな言葉に「立場が人を作るんだよー」

はぁ〜(摩邪ふうに)・・・。
だったら、登山で隊長になったら、その非力さでみなを遭難させるんかい!
「人が立場を作るんじゃ」<ここでマイクを投げる>(ふたたび摩邪ふうに)。

摩邪、知らない人はここね摩邪
でも、摩邪、映画「下妻物語」に出演していたんだ。桃子とイチゴが、オンナ暴走族と対決するシーンかな?
うーん、気になる。

あれ、怒りが続きませんな。

Today's Word あの夏の・・・2005-11-29 00:22

フェリー太陽から見た口永良部島
あの夏の 数かぎりなき そしてまた たった一つの 表情をせよ

小野茂樹

数多くの短歌のなかで、一番好きな短歌は?と聞かれたら、まっさきにこの歌を挙げる。
その理由のひとつは、小野茂樹の人生。

小野は、1970年、33歳で交通事故死している。小野は、東京教育大付属中・高で同級生の少女と親しむ。
だが、彼女は別の男性との結婚。小野は、早稲田大学に8年在籍して中退。
編集者となり、26歳で結婚するも、すぐに離婚。ほどなく少女も離婚し、29歳のとき二人は再婚している。
だが、かれの交通事故死で、4年あまりの結婚生活も人生も、終止符が打たれる。

この歌に、力強さとともに哀切が漂うのは、彼の「在ったかもしれない人生(それが幸福だったかどうかは、わからない)」を想像してしまうからだ。

もうひとつは、好きな夏の情景をみごとに切りとっているから。
つよい日射しのなかだからこそ生じる陰影。それは、恋する人の顔にも陰影を生じさせる。揺らめくようでいて、しかしそこにしかない表情。

口ずさんでみてください、すぐに覚えて、夏がくるたびにフイに口をついて出てくるようになります。

Today's Word 夏の空は、・・・2005-11-28 04:07

夏の空は、夏以外に思い浮かべるときは真っ青だけれど、実際には薄く曇った白い色で透明感がない。特にお昼を過ぎてからは。

柴崎友香「ショートカット」(同書80頁)

街に生きていると、空を見上げたり、月を眺めることがすくない。
とくに、じぶんに余裕がないときは、心身がこわばっているから、その傾向が強い。

柴崎のこの文章を読んだとき、いっきに柴崎ファンになりました。
そうそう、夏の空って、実はこんな感じなんだって。
青空というのは、空気が澄みきった冬の一日に現れることが多い。

でも、やっぱり夏が好き。
はやく夏が来ないかなあ。うーん、いまは、まもなく12月だ・・・。

Today's Word 全ての装備を・・・2005-11-28 03:20

ひたすら頂上をめざす(口永良部島・新岳)
「全ての装備を知恵に置き換えること」

「今日の名文句」みたいな感じで、カテゴリーを追加しました。
本を読んでいると、じぶんでは論理化できなかったことや感情の流れがくっきりとわかることばに出会います。
本だけではなく、映画や日常の会話などにも。もちろん「迷文句」も含まれますけど。

それと、Blogネタに困ったときにいつでも書くことのできるというメリットもある(苦笑)。
で、第1号の言葉は、冒険家石川直樹の著作の題名。

いやあー、このことば、かっこいい。
おそらく石川自身が考えたことではなく、出版社の担当者が考えた題名だろう。でも、なんかわくわくしてくる題名。

わたしのようなトレッキング派でも、テント泊に向かうときは引き締まった感じになる。
縦走用登山靴を履き、重いザックを背負うと、背広姿とはちがうじぶんを感じる。
じぶんのなかの野生を呼び起こし始める。

装備を使うことではなく、装備と一体化すること。単なる道具という見方ではなく、それを生きる知恵に転換していくこと。

なんか元気になることばです。

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