風邪の日と村上春樹2009-12-24 21:25

火曜日から風邪をひいてしまい、眠る・仕事するという繰り返しをしていたらクリスマスイブになっておりました。 クリスマスイブといっても大人になると、これといったこともなし、仕事が忙しいだけ。

やがて哀しき外国語 (講談社文庫)
風邪のため少し頭痛がしていたので最近読んだ本は、村上春樹「やがて哀しき外国語」のみ。
村上春樹が作家になった経緯を描く「ロールキャベツを遠く離れて」とか、日本の官製留学生(官公庁や大企業からの留学生)の俗っぽさを描いた「ヒエラルキーの風景」など興味深いエッセイがいくつもある。
それにしても「僕は・・・省で・・・課長補佐(だかなんだか)をしていてね、共通一次は・・・点なんだよ」と初対面にまくし立てる官製留学生って今でもいるんだろうか。いるんだろうなぁ。こうしたタイプは一定割合どうしても発生するんでしょう。

小説を書けるかどうかについて、村上春樹が「市民ケーン」の台詞を引用するのもなるほどという印象。

"Some people can sing,Others can't"

冷徹だけどそれが公平な原理なんだ、たぶん。

この本の中で村上春樹が徹底的に詰めたモノは「結局俺なんかいてもいなくても、どっちでもいいんだよな」と思うこと。人は自分の無用性について意外と鈍感であったり、忙しさにかまけて忘却したりしている。

でも多くの先に行くべき者を見てきて、その人の固有性が残ることはほとんどない。組織は一人二人有能な人間が瞬時に消失しても、存在自体を1週間ほどで忘れさせるし、友や恋人と称した人たちも彼ら・彼女らを覚えていることはほとんどない。
僕の狭い範囲でも、人を愛したり人を信頼してロクな目にあった試しはない。子供の頃「人なんか信頼しないで生きていこう」と決めたのに、ついうかうかと信頼してしまい臍をかんだことが多い。

だからって虚無的になる必要なんてサラサラ無い。

僕が村上春樹を好きだとすれば
それは「かけがえのない自分なんかどこにもない
でもいま走ったり、パワーブックに向かったり、小説を書いたりする自分は一人の人間としてこう生きているんだ」と明確にメッセージを僕らに与えているからだ。

だって日本の作家は、何とか賞を受賞して年寄りになるとやたら道徳家になったり(仏教が中心になる)つまらないタイプが多いけど、村上春樹にはそうなって欲しくないなぁ。

いまの僕の中心は、自分の肉体や精神の声をすこし大切にしてあげること そしてそれが山歩きやロードバイクで共鳴すればいいなって感じ。

体調が戻ったらガッツりとロードバイクに乗りたい。

コメント

_ まゆっち ― 2009-12-24 21:58

あらら!大丈夫ですか?
私も今年はイベントもなく 年賀状作りに忙しいイヴです(笑)
あまり無理をなさらないで温かい柚子ティーでも飲んでゆっくりお過ごしください。

merry christmas*・'゚☆。.:*:・'☆'・:*:.。.:*:・'゚:*:・'゚☆

_ けめこ ― 2009-12-24 23:58

こんばんは。
私の父も夫も転勤族なので、数年置きに新天地を開拓するような暮らしをしていました。徐々に転勤しなくなると家の中にものが溜ってくような気がしています。あの転勤の大変さは、ある意味外圧で身を軽く暮らすことを強いられていたわけですが、考えてみると品物だけでなく、生活そのものもしがらみやら切れない付き合いだらけになって重くなっているような気がします。
シンプルに暮らしたいと望んでいながら欲が捨てきれず、まだまだ詰めが甘いのかもしれませんね(笑)
でも、先日の打ち上げ会で感じた、欲が渦巻いているような中にだけは身を置きたくない、そういう感覚に鈍感にはなりたくない、と思っています。

お風邪の方はいかがですか?
自由な時間を駆け抜けられるよう、早く回復されるといいですね!

_ asyuu>まゆっちさん ― 2009-12-25 20:42

風邪をひくと
のさばるバカ連中に許容範囲が狭くなり
恨み辛みを思い出し
滅んでしまえーと悪態をつきたくなる
自分があって、オブラードするために村上春樹文章とリンクさせました(なんのこっちゃ


今日はすこしロードバイクで走れたので、
ゆず茶を楽しむ生活に早く復活したいですね。

_ asyuu>けめこさん ― 2009-12-25 20:50

年末になるとウンザリすることが結構多い。
普段はそれほど気にしないのですが
風邪などで体調が悪いと、生来の偏狭さが顕れてそうしたマイナスの磁場からとっても立ち去りたくなる・・・。

いつもどっかで自由な気が流れる場所
欲望資本主義のしたり顔を語らない人々と
リンクできていければなあとささやかに望んでいます。
って早く風邪、治したいっす(我が家の男連中は全滅・・・)

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