今日は甲子園浜をのんびりポタリング2006-10-15 19:36

今日は関西地方は晴天だけど風が強い日。午前中は読書をして、午後からポタリングに出かける。

保津峡林道ライドで愛車が汚れたままだったので、出発前に点検・空気注入・掃除をする。大丈夫みたい。

先日、100マイル(160Km)ライドをしたので、今日は甲子園浜をのんびりポタリング。

甲子園浜のベンチで昼寝したりする。帰宅するときに、左足に違和感。やはり前回の100マイルライドの疲れが完全にはとれていないようだ。

今日の走行距離【35.18】km

「ワキから見る能世界」を読む2006-10-15 21:37

ワキから見る能世界 私は能世界を語るほど、能に精通しているわけではない。だが、この本には題名からして惹かれるものがあった。
初めて能を見たとき、シテが演じている横でじっと座っているワキの存在が奇異に映った。そしてたまたま見た能が「敦盛」「黒塚」などの夢幻能であったことも、能の独特の世界をかいま見るきっかけになったようだ。
一所不住(漂泊者)の僧などが異界(亡霊や生き霊)と出会うという設定も、なぜそのような設定になるのかよくわからないことが多い。

この本は、ワキの能楽師が「人はいかにして異界に出会うのか」というのをモチーフに、縦横無尽に能の世界を語り尽くしている良書だと思う。とおりいっぺんの「能の解説書」というレベルではなく、漱石・芭蕉・三島由紀夫などを引用しながら、能の世界と現代を自由に行き来する。さまざまな引用も「引用のための引用」ではなく、かなり読み込んだ上での引用だ。

表現も堅苦しいばかりではなく、なかなかユニーク。
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ナンパをするのではなく、逆ナンされる力、そういういわば「消極的な力」を持つのがワキの特徴であると思われる。(同書42頁)
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恐怖物語でもなく、オカルトでもなく、能に見られる異界との接点。その媒介者としてのワキの存在が私たちの生き方とどのように絡んでくるかをダイナミックに解説している。
ここで紹介されている「定家」「卒都婆小町」などの作品は、ぜひ見てみたいものだ。
NHK生活人新書って魅力的な本が少ないが、この本は濃密な世界が展開されている。お薦めです。

ところで「朝日新書」が朝日新聞から新たに発刊されましたね。「現代が等身大に見渡せる教養新書シリーズ」などと陳腐な表現を使う段階で、朝日新聞的なような感じ(苦笑)。ブックデザインも、シンプルというよりはダメダメな感が強いんですけど。


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