「北摂歴史散歩」「街角の歌」を読む ― 2008-04-18 22:51
見る人もなき山里のさくら花
ほかの散りなん後に咲かまし
(伊勢姫)
高槻・茨木・島本編ということで、北摂の歴史が古代から近代に至るまで興味深く書かれている。
歴史や時代小説にはあまり興味はないが、風景と共にある歴史を知るとロードバイクで走っていても山里や寺に親近感を持つことができる。
地獄谷峠、茨木市立キリシタン遺物資料館なども訪れてみよう。
新古今集にも撰ばれている伊勢姫の「さくら花」の歌は、最近ながめつづけた山里の桜の情景を思い出させてくれる。
街角の歌 (365日短歌入門シリーズ 1)
紹介文を読むと、
◆ 街をテーマに、新しいかたちの短歌入門。
街は、さまざまな影をとどめている。
人々のぬくもりをやどし、鳥やけものの悲しみを映しだす。
街のかたすみで草はほほえみ、花はしずかに頭を垂れる。
近代から現代にいたる都市に刻印された記憶が、
短歌によっていま、甦る!
と書かれている。
私は街が好きだ。森に潜ろうが、山里でひとり空をみようが、やはり街に帰ってくるのだろう。
乾いた孤独、酒場の匂い、そして線路が縦横に走る街が好きだ。
街を主題にした短歌は、私たちの今を、そして私たちの生き方をくっきりと切り取っていくのではないか。
著者黒瀬珂瀾さんのブログもおもしろそうだ。
さて週末はロードバイクでまたまた走ってきます。
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