携帯メールを打つ時間(山と携帯)2006-03-12 16:59

今日は、関西地方は曇天。すこし肌寒い。

ThinkPad X21に向かって、Linuxの設定などをしていると、携帯にメール着信。
メールを読むと、女友達からの「熱海にいます、お鮨が美味しい!」とのメール。
彼女は、大学時代の友人たちとミニ同窓会を熱海でしているようだ。
羨ましい。

わたしは山登りしたり、旅に出かけると、なぜか無性に携帯メールをしたくなる。
初めて琵琶湖・比良山系でテント泊したとき、比良山系の烏谷山(からとやま)にテントを張った。
私のテントだけで占めてしまうような、烏谷山の狭い頂上で夜を明かした。烏谷山の頂上は、低い灌木しかなく、琵琶湖を見渡すことができる。

闇がテントのまわりを包みはじめると、テントの背後にある森から風がテントの方に吹きつけ始め、そして初めて聞く動物の鳴き声、樹々のざわめき。森の夜は、意外と騒々しいのだ。眠れずに、琵琶湖を眺めると対岸で花火が打ち上げられている。対岸では、花火大会が開催されているようだ。点に近いような遠景の花火を眺めながら、私はひたすら友人たちに携帯メールを打った(烏谷山は稜線にあり、携帯が通じた)。ひととおり、メール送信・受信して深夜になると、さすがにメールも送信するのがはばかれる時間だ。夜中の3時頃、やっとテントの中で短い眠りにつくことができた。

芦生の森などでテント泊するようになって、森でひとりテント泊することに恐怖感を感じることはなくなった。そして、芦生の森では、携帯も通じない。 烏谷山を経て、比良を縦走して街に下りてきたとき、友人たちから「山に入っているのに、メールばかり送ってきた」と笑われる始末。

しかし、携帯メールは、単なる時間つぶしや連絡手段のみの機能をもっているわけではないのかも。
山から下りてきて、あるいは、旅に出て日常と違った感覚を味わったとき、ふっと携帯に手が伸びる。独り言ではない、なにか伝えたいモノをメールに打つ。
そのメールを打っている時間は、伝えたいモノとその相手のことだけを考えている。
そのひとの表情とか口調とかを思い出しながら、メールを打っている。

だから、旅先から携帯メールを受信すると、ほっこりとした気分になる。
携帯メールを打つわずかの時間とはいえ、その人はわたしのことを、心のすこしの部分に置いてくれたのだから。

ということで、お友達の皆さん、私が山から、旅先から、あるいは酔っぱらってメールを送信しても邪険にしないでくださいね。


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