連休(1)2021-05-08 19:58

2021年5月1日
世の中は連休。今日はのんびりとクロモリロードで図書館まで走る。

図書館に行っても見るコーナは書店と同じ。
エッセイ、コンピュータ、登山・自転車、旅行本、書評、音楽などなど。
小説コーナはそれほど熱心には見ないな。

エッセイのコーナーで見かけた本を手にとり、パラパラと読む。週刊新潮の表紙を連載し
ている画家のエッセイ。写真家や画家の書く文章は衒いがなくてスッスッと読める文章が
多い。でも内容はなかなか滋味あるものが多い。


このエッセイもそのような文章が続く。公園の木陰で読み進める。
「とりあえず」生きてきた私は、夫・父・祖父になって、ものごころついた頃からあまり
成長していない自分のその立ち位置に戸惑うときもある。

静かな今という時間がしばしあれば、いいかなともおもう、「とりあえず」。


5月2日
ぶらっと散歩したのみ。あとは読書。
                                                                                             
5月3日

天気回復。こどもの日が近いので次男夫婦の娘へプレゼントと打診をLINEでする。
次男から希望の玩具(トイザらスの玩具)を画像つきでLINEにて返信あり。
トイザらスのオンラインショップにアクセスして、AmazonPayで支払い注文して次男宅に送ってもらうよう手配。便利な時代になったものだ(翌日朝には次男宅に到着)。

「銀輪に花束を」を読了。この本が発行されたのは2010年12月。加筆修正されて、電子書籍として発行されたのは2019年。そのあいだに2011年3月の東北大震災が起こっている。
そして2020年からはコロナ蔓延の時代。ロードバイクに乗ることの時間をもつことができるのは、とても贅沢なことだとあらためて感じる。

夜、Linux Mint 20.1 on ThinkPad X220を起動させ、日本語入力Mozcで文章を作成しようとするとインライン入力できない。いくつかのパターンを試してみたが復活しない。ここで明後日の方向に行くのが私の悪い癖、時間もあるし「Atok X3 for Linux」をインストールすればいいじゃんとウカツに考えてしまう。
何度かインストールしているがそのたびにトラブルことが多い。


この記事と過去にEvernoteに保存している参考記事をもとにATOK X3をインストール。
で再起動すると、Linux Mint自体が起動しない。
そうだった、ATOKのインストールスクリプトが/var/runを壊すことがあることを失念していた。以下の作業をする。

PCの電源を入れる
即座にShiftキーを押して、ブートメニューを表示
ブートメニューから「Advanced options for Linux Mint ○○」を選択する
次に「recovery mode」の表記がある項目を選択する
リカバリーメニューが表示されたら、「root - Drop to root shell prompt」を選択する
これでシェルに入れるので、以下のコマンドを1行ずつ実行。

mount -o rw,remount /
rm -rf /var/run
ln -s /run /var/run

Linux Mintが起動するがATOK X3は起動せず。

「~/.xinputrc」の設定ファイルに

export XMODIFIERS=@im=iiimx
export GTK_IM_MODULE=iiim
export QT_IM_MODULE=xim

export HTT_DISABLE_STATUS_WINDOW=t
export JS_FEEDBACK_CONVERT=t
iiimx -iiimd > /dev/null 2>&1

/opt/atokx3/bin/atokx3start.sh
/opt/atokx3/sample/iiimf_status_hide

と記述。下2行の記述がもれていたため、ATOKが起動しなかったようだ。

不具合がいくつかある。

起動が遅くなった。
systemd-analyze blameコマンドでチェック。SDDの読み込みが遅い。
設定ファイルを読む込むのに時間がかかっているのだろうか。ただこのSSDは10年近く使っているので、寿命が近いのかもしれない。ぼちぼち最新機種のThinkPadを考える時期が近づいているようだ。


xfce-terminal MATE-terminalなど多くのTerminalでカーソルが消えてしまう。
mltermなら問題がないので、おとなしくインストール。

変換候補のパレットが入力文字と離れて配置される。VimやEmacsでは問題ない。Emacsにはemacs-mozc(Ctrl+¥)でmozcが起動するので適宜日本語入力を起動させたほうがよいかもしれない。

ATOK X3は2017年3月末でサポート期間も終了して、化石のような日本語入力となっているが、Mozcも開発が滞っている。Linux自体が英語圏のOSなので日本語入力に力が注がれることはムリかもしれないな。それでも中古のマニュアル車みたいに使っていくことは可能だろう。

以上の設定に数時間を要す。

5月4日
クロモリロードで図書館巡り。図書館も閲覧・自習室が利用できないので、人は少ないが、利用できるだけでもありがたい。連休中は戸外や公園に向かう車が多いので、カーボンバイクで走ることは自制。クロモリロードはあくまでも移動の手段。

サイバーパンク短編集の「自転車修理人」の表現がヲタク的ですてき。


「それから作業スタンドの万力で固定したゆうべのフレームのエナメルの仕事を調べた。フレームはよさそうだった。午前三時に、ライルはまさにぴったりの幻覚的な明怖さをもってペンキによる細部の仕事にとりかかった。エナメル塗装はいい金になったし、金がひどく必要だった。だが、それは本当の自転車の仕事ではなかった。真実味に欠けていた。エナメル塗装は所有者のエゴの問題だった。エナメルの嫌な点はそこだった。ペントハウス階には、〈街頭の美学〉にのめりこんで、自転車オタクに高い金を出してマシンの装飾を頼もうという金持ちの子供も何人かいた。だが、派手な美術など自転車にはなんの役にも立たなかった。自転車に役立つのはフレームの調節であり、しっかりしたケーブル保護であり、多段変速ギアの正しい張りだった。」



「ライルは固定した自転車のチェーンを店のはずみ車にかけ、グローヴとヴァーチャル・ヘルメットをして、二〇三三年のツール・ド・フランスを半時間やってみた。つらい登り坂は集団の後方につけ、栄光の瞬間には集団の中の同国人から抜け出して、アルド・チポリーニと肩を並べた。チャンピオンはポストヒューマンの怪物だった。コンクリートブロックのようなふくらはぎ。フルインパクトのボディスーツもない安っぽいシミュレーションとはいえ、ライルにはチポリーニを追い越そうなどと考えないだけの分別はあった。」



「ライルの計算では、エネルギーを捕獲して、直接的直感的筋肉的な意味で人間のペダル漕ぎエネルギーとそっくりに感じられるやり方で、そのエネルギーをチェーン駆動にもどせる慣性ブレーキには、大きな市場があるはずだった。バッテリー駆動のモーペッドのゴロゴロ、ブンブンというやり方ではないのだから。うまくいけば、乗っている人間にはまったく自然な感じで、同時に超人間的に感じられるだろう。単純なものでなければだめだった。販売店の店員が手にした工具で修理できなければならない。あまりに華奢で、しゃれたものにするわけにはいかない、そんなことをすればまともな自転車の感じはしなくなってしまう。」


「もちろん、チップ駆動でなければならないが、同時に自転車競技の精神にものっとっていなければならない。いまでは、緩衝装置やブレーキや反応性ハブなど多くの自転車にチップが搭載されているが、自転車はコンピュータではなかった。コンピュータは中身がブラックボックスで、仕組みが目に見える大きな部品などなかった。逆に、人々は自転車には感傷を抱いている。こと自転車となると、人々は妙に寡黙に、伝統的になるのだ。だからこそ、自転車市場はリクライニング式を本当に支持できなかったのだろう、リクライニング・デザインのほうが機械的に大きな利点があるのに。みんな自転車をそれほど複雑なものにしたくないのだ。コンピュータのように、悪態をつき、愚痴や泣き言を並べて、たえずグレードアップを迫られるのが、いやなのだ。自転車は個人的なものだった。自転車は洋服のように身に着けたいものなのだ。」


1997年の短編小説だけど、Zwiftやe-Bikeを彷彿とさせるものがあるね。
最近のロードバイクはディスク化やワイヤレス変速に移行していき、リムブレーキなどは昔のWレバー変速とおなじ衰退の歴史をたどるのかな。でも幸いなことにそのまえに私のほうが十分に年老いていくだろうね。


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