2016年のMobile Workstation2022-03-01 21:45

凡々な隠居生活。2月には大阪日本橋の中古PCショップや近場のPCショップをのぞいたりしていたが、魅力的なPCがない。

母艦であるLinux Mint 20.03 on ThinkPad X220は、8年以上経過するのにバリバリの現役だし、最近のXシリーズもキーボードが劣化していて、食指が動かない。

先日、近場の中古ショップをのぞいたら、妙に魅力的なノートパソコンが店頭に陳列されている。機種名は「hp ZBook 14 G2」。聞いたこともない機種だが、法人用で使われていたモバイルワークステーションのようだ。1月に妻用のWindows11 PCをhpのオンラインストアで購入したが、個人販売用のPCではないので、hpのオンラインショップでも出てこない。法人用のリース経過分が市場に出てきているようだ。


ネットでこの機種を調べてみると、かなり魅力的。
発売は2015年4月。じゅうぶんにロートルな機種だけれど、枯れたPCには趣きと安定性がある、たぶん。レビュー記事や動画をみると、内部のハードウェアに容易にアクセスできる構造になっている。
そして私の大好きなポッチ(ThinkPadでいうトラックポイント)とテンキーなしの14インチモバイルワークステーション。

欲しい意欲が高まっていく。

で先日、近場の中古ショップで該当機種に通電してもらい、筐体や動作をいちおうチェックして4万円弱で購入。

さっそく動作環境などをチェックする。

■外観

マグネシウム合金やアルミニウム、まわりをラバー樹脂でかこって、なかなか質実剛健な雰囲気。



■ポート類

ポート類もけっこう充実(機能はそれなりにふるいが)。


右側面には奥側(写真右側)からACアダプター端子、ドッキングコネクタ、Gigabit Ethernet、USB 3.0×2、DisplayPort、音声入出力が並ぶ。USB 3.0ポート2基の下にはSDカードやMicroSDカードスロットも備える。
ただ、ショップでも説明があったが、Gigabit Ethernet(有線LAN)は破損している。使用頻度は少ないので、まあいいか。



左側面には奥側(写真左側)から盗難防止ロックポート、ミニD-Sub15ピン、USB 3.0×2(奥側は電源常時供給)、Smart Cardリーダが並ぶ。

スマートカードリーダーって何に使うんやろ。

■キーボード、トラックポイントに似たもの(入力環境はたいせつ)
ポインティングディバイスにThinkPadのトラックポイントに似たスティックとタッチパッドが装備されている。キーボードのタッチ感も、いまふうのペコペコタッチではなく、日本語キーボードも頻度の高いキーは余裕があり、Enterキーもやたらでかい。軽量化のためキーボードの配置が窮屈となっているNotePCが多い中で、なかなかタイピングしやすいキーボードだ。


キーボードのバックライトも2段階で点灯する。



タッチパッド上下には左右クリックボタンがあり、キーボード入力時でもマウスクリックがしやすい。上部のクリックボタンは、スティックを使うときに併用すると便利だろう。
タッチパッドの左上にシミみたいな点があるので、タッチパッドの劣化と思っていたら、左上をダブルタップするとタッチパッドがオフとなり、オレンジ色のLEDが点灯する。Vscodeなどで文章を作成するためにタイピングしているときには、タッチパッドの誤動作がないので便利だ。



スティックはこの機種にはもう付属していなかったので、家に備蓄してあるThinkPadのトラックポイント(赤ポッチ)を付けてみることにした。トラックポイントは嵩高いので、適当な長さに切って装着してみたが、あまり違和感なく使える。ただディスプレイと干渉する恐れがあるので、閉じるときには眼鏡用レンズ拭きをかぶせるようにした(爆)



無線LANを即座にオフしたり、サウンドのミュートボタンもある。

■ここにいちばん惹かれた、ハードへのアクセスの超簡単さ
この機種の最大の魅力は、ロックボタンを解除してアンダーパネルを簡単に外せる構造で、メモリ増設やSSD/HDDの交換、内部構造の確認がとっても簡単なこと。アンダーパネルのネジを外す構造は、ネジをナメたり、部品を破損したり、組みなおしたときになぜかネジが余ったりしてしまう。


これがこの機種の最大の魅力かな。

内部構造を見てみると、ファンのほこりはほとんど付着していない。



■ハードウェア


▼WiFiカード

Intel(R) Dual Band Wireless-AC 7265
5GHz 最高速 867 Mbps
なかなか受信機能は高く、実効速度400Mbps前後を計測する。

▼SSD/256GB
SanDisk SD6PP4M-256G-1006 - 238.47 GB(SATA3.0=6Gbp/s)
現在のSSDと比べると計測上は遅いが、体感上はあまり変わらないだろう。CristalDiskinfoでチェックしてみると、エラーは出ない。
総使用時間も5160時間だ。

▼RAM
16GB(8GB  Samsung 1600MHz/8GB  Micron 1600MHz)
デュアルメモリーなのにメーカーが違うんだけど(汗

▼2.5インチ7mm厚のHDDスロットは空きスロット

SATA2.0(3Gb/s)なので速度は遅め。たしかSATA2.0のSSD(128GB)が転がっているので、装着するのも一興。
ただ最近は無線ルータのUSBスロットに装着したUSBドライブ128GBを簡易NASとして使っているので、共有フォルダーとしては簡易NASが便利。バックアップSSDとして使うことになるかな。

▼これはなに?

電源アダプターにまで、なにやらUSBポートがある。
hp トラベルアダプター(65W)という種類で、本体は薄く、ケーブルは本体から分離でき、USBポートもある。だから「トラベルアダプター」というんやね。なかなか芸が細かい。


■ディスプレイ
フルHD(1920×1080)の解像度でIPS方式のパネルを採用。もともとそれほど輝度が高いディスプレイではないだろう。ディスプレイの劣化は経年相当で、最高輝度から3番目くらいの輝度でほどよい画面となる(最高輝度だとまぶしすぎる)。
14インチのNotePCではフルHDの解像度が適当だろう。とはいえ老眼なので、表示スケールを150%(推奨)に設定。

■重量 1.7kg
ソファや座椅子で、膝上でまさしくラップトップとして使うには上限の重さ。汎用性は15.6インチ以上のNotePCに軍配が上がるが、多くは2kg以上の重さになり、さすがにラップトップとして使うのは無理。
この文章も、座椅子で日本酒を飲みながら、膝上でタイピングしている(苦笑

■OSはWindows 10 Pro 64bit


CPU
Intel(R) Core(TM) i7-5600U CPU @ 2.60GHz

ビデオ
Intel(R) HD Graphics 5500
AMD FirePro M4150 グラフィックメモリー 3,922 MB

かなり快適に動作する。ゲームもせず、動画も扱わない私には、爆速モバイルワークステーションといえようか。

ちなみにUSB起動ドライブからLinux Mint 20.03を起動してみたが、普通に起動・動作する。
この機種はWidows11には対応していない。

Windows 10 Home and Pro

    2015 年 7 月 29 日 サポート開始
    2025 年 10 月 14 日 サポート終了

Windows 11 Home and Pro (Version 21H2)

    2021 年 10 月 4 日 サポート開始
    2023 年 10 月 10 日 サポート終了

の予定なので、3年半ほどWindowsPCで遊べるかな。それを過ぎたらLinuxマシーンにするのがベターだろうな。

■バッテリー
そうそう、中古PCは通常、バッテリーは保証対象外となっていることが多い。
㏋ Support Assistantでバッテリーチェックをしてみると、
サイクル数: 391 / 1000
設計容量: 4450 mAh
フル充電容量: 4212 mAh (94%)
となっている。計測はかなり甘めにバッテリ容量を表示しているが、意外と残量があったのはラッキーな感じ(中古でバッテリー残量80%以上あれば良品)。

ちなみに保証期間も上記アプリでみると
標準保証終了日 2019/02/03
HP Care Pack(延長保証)終了日 2021/02/03
となっていたので、発売日は2015年4月と古いが、この機種の仕様をみると、標準保証3年なので納品は2016年2月と逆算できる。ちょうど6年前の機種やね、わからんけど。

■サウンド
ステレオスピーカーやけど、まあそれなりのサウンドですね。

そこそこ遊べるモバイルワークステーションやね。
あとは鈍重になりがちなWindowsの設定を見直して、簡易NASなどを設定。
家族の共有フォルダーで老後の家計管理などをしていた。



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