5月の風とロードバイク-20222022-05-06 14:12

4月中旬に義父が亡くなった。当日は早朝から施設に行き、施設の方々の計らいで、妻(長女)、義母、見舞いに駆けつけた次男の4人で義父の臨終に立ち会うことができた。まさしくロウソクの火が静かに消えるように、義父は亡くなった。享年96歳、老衰。コロナ後は直接面会はできず、リモート面会を月2回ほどしていたが、「生き疲れている」という感が強くなっていたので、悲しいというよりは「お疲れさまでした。ありがとうございました。」という思いのほうが強い。

近親者だけの通夜、告別式を終えて、さまざまな手続き中心の2週間だった。
・葬儀社への支払い
・役所関係への届け
・NTTやガス・電気の契約者変更
・四十九日のためお寺さんとの連絡、納骨の準備
・義母の遺族年金手続き
・諸手続きに戸籍がいるので本籍地の役所に郵送請求
などなど。

妻と共同作業で調べたり、必要書類を請求したりしているので、進捗状況は簡易NASにそれぞれがアップロードすることにしている。
今年になって妻のNotePC、スマホ、スマートウオッチを新調していたので、ずいぶんと役立っている。私も2月下旬に型落ちとはいえ、Windows10の動くNotePCを買っていたが、Linux Mintとのデュアルモードにして通常はLinuxを起動している。ただLinuxではプリンター関連がうまく動かないことが多いのでWidows10から必要なフォーマットは印刷している。

連休に入り、関連機関も休みなので義父関係の手続きはひと休止。
5月4日にカーボンバイクで旧篠山街道を走ってきた。午前10時すぎに発進。

一庫ダム周遊道路を走る。

106号線を北上。清正公信号手前に公衆トイレが新設されている。

自転車ラックも設置されており、田園地帯を眺望できる。ありがたいことです。

久しぶりに、ひいらぎ峠を越える。峠の道標前に資材置き場だろうか、フェンスで覆われた建物ができており、伸びやかな峠の雰囲気を台無しにしてしまっているのが残念。もちろんこちらの勝手な思いだけれど。

峠を越えると、亀岡の田園地帯。ここを走るたびに、いつも気持ちが開いていくような感じになる。


R372と平行する旧篠山街道を西進。静かでお気に入りの街道だ。ロードバイクを止めて旧跡の案内板を読む。



清酒瑠璃乃誉の蔵元。以前より白壁が剥離しているようだ。でも、現役なんだろうな。

さて帰ろうか。再度、ひいらぎ峠を越えるのも趣向に欠けるので、るり渓温泉経由で南下することにした。
たしかるり渓温泉入り口までの峠がけっこうタフだったなとわかっているのに突入。もうね、心拍バクバク。筋肉が悲鳴をあげるまえに、心拍が限界のようだ。昔なら峠で遅くとも足をつかないということを信条にしていたけれど、さすがにアラ古希になると、そんなことを言ってられない。しんどい場所では、おとなしくロードバイクを降りて、押し歩き。

切り通しで上がった心拍をなだめる。

るり渓温泉までダラダラと上りが続く。ここも押し歩きを入れる。新緑が美しい。

るり渓温泉を経て、摂丹国境、北摂最高地点の峠を越える。

土ケ畑の集落が見えてきた。

眼下に里山が広がる。

畑野小学校前まで一気にダウンヒルとなるけれど、終始安全運転。この歳で落車すると、もう事故自慢・落車自慢にもならない。
畑野小学校前のコンビニは閉店しているようだ。自販機のリアルゴールドで栄養補給。

54号線を下り、知明湖周遊道路を走っていると、さくら橋が工事中ですっぽりと覆われている。


まいったなあ、遠回りしないとあかんのかとどっと疲れが出できたが、歩行者・自転車・オートバイは通行可という案内板が設置されており単純に喜ぶ。

工事中の橋の内部。なかなかの迫力。

あとは向かい風に抗いながら午後5時帰宅。走行距離、102km。夕食後、座椅子で姿勢を変えると腹筋が攣った。
STRAVAで走行コースをみると、やはりるり渓温泉への上りが、アラ古希になるとこたえるようだ。ひいらぎ峠を越えると、旧街道筋、田園地帯と魅力的な風景のなかを走ることができるけれど、厳しい峠は敬して遠ざけて走るのが吉のようだ。

私のロードバイク生活のなかで2010年57歳の頃が最後のピーク。遅速なれど、峠の前で怯むことはなかった。それでも「5月の風とロードバイク」を楽しむことができるのは小確幸だろう。義父の臨終の際に、私たちの問いかけには反応しないので、スマホに保存していた曾孫(次男の長女4歳)が歌う動画を義父の耳元に当てた。

「年中さんになったら 年中さんになったら
友達100人できるかな 100人で食べたいな 富士山の上でおにぎりを
ぱっくん ぱっくん ぱっくんちょ

年中さんになったら 年中さんになったら
友達100人できるかな 100人で笑いたい 世界中を震わせて
わっはは わっはは わっはっは」

曾孫の歌声に心なしか義父は反応したように見えた。だが次男に言わせると「こは(孫の愛称)ではなくて、(義父の)お姉さんや幼なじみの女の子を思い出していたかもしれんで」

なるほど、そうかもしれない。

私もいつかロードバイクに乗れなくなって、この世から去っていくけれど、義父の逝き方は目標としていいかもしれない(高い目標だが)。
義父の精進あげの席で次男が「そういえば父さん、死んだら遺灰のひとつまみを比良の武奈ヶ岳にそっと置いてほしいと言っていたな」と以前、次男に託した希望を覚えていてくれた。仕事・子育てに忙殺されて余裕のない長男に代わって、今回は次男(奥さんが育休中で近くに住む奥さんの両親の厚い助力がある)がよく手助けしてくれた。私が死んでも彼といっしょに比良武奈ヶ岳に登ることができるだろう。
    
まあしばらくは現世でロードバイクに乗り、里山を歩き、ひとり旅・女友達らとの旅行をして、夜は音楽を聴き、読書したいけどね。

昨日は長男夫婦と孫が来宅して我が家で夕食。日本酒を飲んで酔っぱらい、今日は家でまったりとしている。


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