わたしがいた街で ― 2021-03-14 22:22
春めいた天気。Chromebookにかまけすぎると、端末の付属品のようになるので、午後から散歩へ。近くの公園は家族連れで人が多く、堤防土手近くのベンチで本を読む。
大学進学とともに愛知から大阪に住み始めた岸政彦氏、作家活動の本格化とともに大阪から上京した柴崎友香氏。
来た街と去った街。その対比がよく顕れているエッセイだ。
私もいろいろな街に住んだが、いちばん長く住むのは今の自宅。でもここは生活の場であって、ここではないどこかに住んでいたかもしれないし、生まれてから19年住んだ高知の街は「わたしがいた街」だ。「わたしがいた街で」遠い昔のガールフレンドだった彼女たちのある人は商店街の女主人として家業と子育てを切り盛りし、ある人は花に携わる仕事をしている。
いろんな人生に優劣はないし、できればその優劣を生み出さない社会になって欲しい。
この本の装画は小川雅章氏。彼のサイトを見ると、
柴崎友香氏が住んだ街、そして次男夫婦が住んでいる近くの街並みが描かれており、そして当然ながら何度か次男夫婦宅を訪ねた際に、遠回りして見た風景なので親しい感情が湧いてくるから不思議だ。「わたしがいた街」の写真集がYouTubeにアップされているが、昭和51年(私は大学生で故郷を離れていた)というのにずいぶんと貧相な雑多な街だと今更ながら驚いてしまう。
昭和51年を歩く 高知市南部 - YouTube
木陰のベンチで読書すると、とても落ち着いた気分になる。
スマホやネットから離れる時間を意識的に作るようにしている。
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