ケン・リュウ「母の記憶に」とショートフィルム「Beautiful Dreamer」2017-10-28 15:01

今週末も台風の影響で雨。

ケン・リュウの短編小説「母の記憶に」を原作としたショートフィルム「Beautiful Dreamer」が公開されていたので、鑑賞。

不治の病となった母がある選択をして、7年ごとに娘に会いに来る。幼い娘は当然ながら、思春期を迎え反抗的な少女、結婚して子供もいる大人の女性、最後には老婆となっていくのに、母はいつまでも娘の幼女時代と変わらない。

映像ではドローンが飛び交う社会、タブレットも進化形態となっている。
ただ人が有限の生命体であること、そしてそこに切なさみたいなものが生じてしまうのは古来から変わらないかもしれない。

「母の記憶に」を含むケン・リュウの短編小説集は、ガジエット、ビッグデータ、人工知能のシンギュラリティ、アジアの歴史的観点を取り入れて、飽きさせることがない作品となっている。今年読んだ本のなかでは間違いなくベスト1になるだろう。

本を読んでいて、心身が痺れるような感じになったのは久しぶりだ。

アステイオン87号で「シルクパンク詩人であり、エンジニアである私」というケン・リュウのエッセイも掲載される予定なので、読んでみようと思う。

鋭く感じ、柔らかく考える アステイオン


今宵は家族一同で馴染みの焼肉屋さんで食事の予定。
長男夫婦・孫、次男が参加するけれど、私たちの奢りなので、彼らはランチを簡単なモノにしているだろうね(苦笑



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