ストロングコーヒーと従卒トム2015-10-07 21:15

今日は西宮北口までクロスバイクでお出かけ。

喫茶春秋でストロングコーヒーをいただく。やはりここの珈琲は私の口に合う。
昨夜はコミック「コーヒーをもう一杯」Kindle版をすべて読破したら、無性に強めの珈琲を飲みたくなっていたので、ジャストタイミング。 コーヒーもう一杯IV<コーヒーもう一杯> (ビームコミックス)

吟遊詩人の風情のするコミックなんだけど、ストーリーは個々独立していて、誰にでもある毒(嫉妬とか自分勝手とか傲慢さとか非情さとか)もうまく描かれている。大人の童話というような甘ったるい本じゃないですね。
でも深夜にゆっくり読むとよろしいかな、珈琲も飲みたくなるし。

フルサトをつくる: 帰れば食うに困らない場所を持つ暮らし方
西宮市立図書館で借りた本はこれ。完全引退したら、滋賀にちょい住みして琵琶湖周辺の峠道を全部走ってみたいなと思っている。私は、京阪神の街並みが好きなので完全に田舎移住なんて出来ない、それに飽き性で怠け者だし。

珈琲を飲んでから、妻と某銀行で若手行員から金融商品の説明を1時間半ほど受けてきた。

我が家の経済生活は
・二人の退職金+貯蓄
・私の年金+再雇用後の給与
で成り立っている。日々の生活は私の年金と給与で賄っていけるけど、息子たちの結婚資金やマイホーム取得への援助は、貯蓄から渡すことになるだろう。

金融商品は欲どおしいスタイルを取るとロクなコトはなさそうなので、悩ましい。

妻はそのあとスポーツジムヘ、私は書店で本を眺める。

藤井太洋氏の短編「従卒トム」が収録されていたので、読了。
 書き下ろし日本SFコレクション NOVA+:屍者たちの帝国 (河出文庫)

伊藤計劃トリビュート (ハヤカワ文庫JA)
この本に収録されていた「公正的戦闘規範」も舞台設定・ストーリー展開が、私たちの貧弱な想像力を越えた作品だったけど、この「従卒トム」も「どっからこんなストーリーができるんだ」という展開。
綿農場の奴隷だったトムが屍兵(ゾンビのような兵隊)を引き連れて、幕末の江戸城開戦直前に薩摩藩の傭兵として日本に来る。西郷隆盛と弟西郷従道(英語通訳も兼ねる)の話す薩摩弁が「カタカナ表記」されていて、トムから見るサムライの貧弱な武装などの視点がすごい。

勝海舟、その従者山岡鉄舟が登場すると、江戸城無血開城の歴史を踏まえながらも、トムの貧弱なサムライ像を見事にひっくり返してストーリー展開の見事さに圧倒される。

トムがなぜ屍兵を引き連れて幕末日本に来たのか、そしてストーリーの結末を読むと純文学、エンターテイメントの区別など不要だなと思わせる作品です。

藤井氏は雑誌MacFanにて先月号から、Apple製品を題材にしたショートストーリーを連載している。これはひたすらかっこいい。Apple製品好きの人は必読でしょう。

ということで秋晴れのなか、それなりに有効なお休みだった。

金曜からは一泊二日で女友達らと大阪大人の遠足にでかけるので、その準備もしないと。



はてなブックマークに追加はてなブックマークに追加
Blog(asyuu@forest)内検索

Copyright© 2005-2024 asyuu. All Rights Reserved.