叶泉「お稲荷さんパワード」を読む2012-02-29 21:26

予想より早く繁忙期が始まって平日は仕事ばかりになってきました。
歳を経るにつれリソースが小さくなっていくので、平日は仕事と読書でほとんど1日が終わってしまう。


ということで「お稲荷さんパワード」を読了。

ファンタジー小説に分類されるのだろうが、1作目よりパワーアップして文章もこなれてきたような感がする。深刻めいた顔で血筋や風土や人間関係を描く私小説めいた作品をあまり好きじゃない。
先日家族で話していて「どんな小説が面白いんだろう」という話題になった。
皆が異口同音に言ったのは「登場人物が賢いこと、登場人物が賢いとストーリーも締まりがあって心地よい起伏がある」ということ。

なるほど。

「登場人物が賢い」ってべつに作者が高学歴であったりレトリックを駆使するコトじゃないでしょうね。負の部分を明るさや力強いシンプルさに変化させていく作品が魅力的。
この小説も世界飢饉を経て日本が中国の属国となり「日本省・日本族」として生きていく近未来の京都が舞台となっている。
そして主人公稲荷に取り憑いた稲荷明神、そして廃仏毀釈でアンダーグラウンド化した神々が跋扈する。
森見登美彦や万城目学とはまた違う京都ファンタジー小説です。


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明日から3月。ひと雨ごとに春が近づいてくるようだ。








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