1Q84と道浦母都子2010-05-07 21:51

昨夜はGW明けの仕事でヘトヘトになり残業して帰宅後、午後10時から爆睡。今朝の7時まで熟睡。ロードバイクに乗っていても疲れないけど、仕事はやっぱ向いてないわ。

1Q84 BOOK 3
やっと村上春樹「1Q84 Book3」を読了。やはり村上春樹は初期の作品が好きだなと感傷的に思う。「海辺のカフカ」以降、説明的な文章が多くなり、茫洋とした霧から差し込んでくる光のような味わいが薄れたと感じるのは自分だけだろうか。

とはいえ今回はBook3がいちばんおもしろい。私たちの弱さや小狡さやを具現化しながら、でも生きていくしかない人を集約させたような「牛河」の存在が秀逸。なるほど、牛河は最後にこのためにあったのかと納得させられるストーリー展開。

タマルや牛河が魅力的なのに比べ「天吾くん」は、意志で自分を選択していこうという「青豆」と比べても、よくいえば素朴だが過去の村上作品の主人公のように「流れに任せていく人」。村上作品は脇役に魅力的な人が多いんですよね。

ちなみBook4は発刊されますね、おそらく。

たましいを運ぶ舟
歌人道浦母都子の最新エッセイを読み始めた。

この10年ほどは「うつ病」に悩まされているという後書きを読んで、全共闘世代を代表する戦う歌人にも老いの残酷さは忍び寄ったのかと思う。病状は緩和しているようなので、彼女の美しい日本語を読む楽しさを失うことはないだろう。

壊れる前に走れ、それがロードバイク乗りである私の信条だ。
仕事で精神を壊す前に(そんな義理は組織に対してはさらさらない)、明日もロードバイクでちょっとロング走ってこよう。


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