群青の夜と柴崎友香 ― 2009-08-24 23:59
今日は爽やかな天気。仕事を終えて午後6時半頃、いつものごとく三宮から阪急電車に乗り六甲山系を眺めながら帰宅の途につく。通勤電車内では読書していることが多く、車窓の風景を眺めることはあまりない。
だが今日は暮色が深まっていく時間帯で、大阪湾の方向にはあかね雲、六甲山系には薄墨色の雲と落陽直前の深い青の空が拡がっている。
昨日、海岸線をロードバイクで走り、時には六甲山上の道路から阪急電車が走っている街並みを眺める。ロードバイクに乗り始めて、風景と色彩が立体的に感じることができるようになった気がする。
夕食後、あまりに気持ちがよいのでロードバイクで夜ポタに出かける。武庫川堤防道路、仁川、宝塚山手、川西、猪名川堤防道路と走る。半袖だと肌寒いほどだ。猪名川と平行に走るJR福知山線の列車の上空には群青の夜空が拡がる。空気が澄み、まるで初秋のような大気と空の色だ。
今宵の走行距離30.91Km
夜ポタから帰ってきて
柴崎友香の新作短篇集「ドリーマーズ」を読み始める。
オヤジのくせに、なぜ柴崎友香の小説が好きなのか。人との距離感とか、色彩や街の風景を切り取った文体がかなり私の好みなのだ。
「空は、高いビルとビルに切り取られて、立体の展開図に似た形をしていた。空の全体の何分の一かのその青い部分には、雲は一つもなくて、これから夏になっていく時期の明度の高い水色で、とてもきれいだった」(同書30頁)
彼女のこのような文章が好きなんですよね。
ゆっくりと通勤電車のなかで読もう。
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