映画をめぐる小説「映画篇」そして「ロスト・シネマ」2007-08-01 00:01

映画篇

金城一紀の最新小説を購入。「GO!」の印象が強烈なので、それ以上の小説は困難なのではないかという余計な危惧がこの小説家にはついて回る。さて新作はどのようなものだろう。小説「対話篇」が静謐な小説だっただけに楽しみだ。
小説発刊とともに金城さんのHPも公開されている。


ロスト・シネマ―失われた「私」を求めて

こちらは小説ではなく映画評論集。
「喪失と迷いのテーマを描いた内外の近作映画30本」が紹介されている。 映画評論というよりは、良質な短編小説の感もある。
「ジョゼと虎と魚たち」や「嫌われ松子の一生」を喪失というキーワードで描いていく。なんか新鮮ですね。

この本を読んでいると、亡くなられたK先輩のことをつい思ってしまう。
K先輩は、この本で取り上げられた映画をほとんど観られているだろう。映画をほんとうに愛しており、適度に合理的で適度にウエットな佇まいをお持ちだったK先輩。
学ぶことが真似ることから由来するものだとしたら、K先輩は学ぶに十分値するお人だった。

小説「映画篇」そして「ロスト・シネマ」、K先輩ならどうおっしゃるだろうと思いながら読んでいくだろうな。


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