「月とシャンパン」を読む2006-10-18 22:25

家族皆が忙しくて、夕食は各自というスタイルが続く。朝はコンビニのサンドウィッチ、昼もゆっくり食事する時間がないのでコンビニ弁当、そして夜は王将の餃子定食+瓶ビール。うーん、ジャンク系のオンパレードです。

私には場違いな本を読了。
月とシャンパン 「秘めたせつなさ。昔の男。終わった恋。
日常にひそむ危うい感情を鮮やかに描き出す、
優しく、ちょっと怖い大人の恋愛短編集。」
だそうです。

作者の有吉玉青さんは女流文士・有吉佐和子さんの娘さん。
「そももそ男とは」「そもそも女とは」と決めつけてしまうような、凡俗な恋愛短編集になっていないので読後感はいいです。

人を好きになることによって、人はじぶんの孤独をやわらかに抱きしめることになるかもしれない。
自分だけの世界に生きていくことは、抽象的な孤独感ですから。

この小説は20代から40代の女性を鳥瞰しながら、しだいに歳を経るとともに潔さが増していくのが印象的な作品ですね。表題にもなっている「月とシャンパン」のキャリアウーマンの潔い孤独と自己愛、「スパーク☆」の老いへの焦りと苛立ち、そして諦念。ちょっとビターだけど、はじめて飲んだお酒のような佳品ですね。


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