ツキノワグマに出会った日ー森の紳士録 ― 2005-10-31 22:54
風邪は治りかけているようだが、まだまだ体調はもうひとつ。来月上旬、紅葉の山に登ることができるかなあ。
「森の紳士録ーぼくの出会った生き物たちー」(池内紀 著 岩波新書)を読んでいると、ツキノワグマに出会った日を思い出した。
数年前、滋賀県の比良山系の西側・坊村から京都北山に抜けているときのこと。新緑の時期で、まわりはブナやコナラなどの緑一色。
登山道をひとり歩いていると、斜面から草を分けるような音が聞こえる。最初は、「山菜採りの人が斜面を降りていってるのかな?」と思った。
で、登山道から斜面を覗くと、新緑の中に黒い物体が見える。
はい、熊のお尻でした。
その距離、数十メートル。
彼(彼女?)は、こちらにはまだ気づいていない様子。
アドレナリンが急激にあがり、
私のとった行動は、
ザックからデジカメを取り出し、熊を撮影しようとしたこと。
うーん、あとで友人に「その行動、変!」と言われました。
ザックを漁っている音に熊も気づき、いっきに斜面を駆け下りていき、新緑の海に隠れてしまった。
このころ山を歩いたのは200回目くらいだったから、比較的早い確率で熊と遭遇したことになる。
それにしてもデジカメで画像をとれなかったことが、最大の後悔。
ツキノワグマは、ヒグマと違い草食動物だし、性格も臆病。熊の方はなるべく人間に出会いたくないと思って、行動しているのだ。
その後、芦生の森などに籠もって、熊などの気配は感じても、遭遇はしていない。
もう、確率論をすべて使ってしまったのかもしれない。
この「森の紳士録」には、わたしが森で出会った動物や樹木のことが、興味深く書かれている。
わたしはブナの木が大好き。
森を歩いて、ブナの大木に出会うと、そっと手で触れ、
耳を樹肌につける。
なにも音は聞こえないが、心が不思議と落ちついてくる。
「森の紳士録ーぼくの出会った生き物たちー」(池内紀 著 岩波新書)を読んでいると、ツキノワグマに出会った日を思い出した。
数年前、滋賀県の比良山系の西側・坊村から京都北山に抜けているときのこと。新緑の時期で、まわりはブナやコナラなどの緑一色。
登山道をひとり歩いていると、斜面から草を分けるような音が聞こえる。最初は、「山菜採りの人が斜面を降りていってるのかな?」と思った。
で、登山道から斜面を覗くと、新緑の中に黒い物体が見える。
はい、熊のお尻でした。
その距離、数十メートル。
彼(彼女?)は、こちらにはまだ気づいていない様子。
アドレナリンが急激にあがり、
私のとった行動は、
ザックからデジカメを取り出し、熊を撮影しようとしたこと。
うーん、あとで友人に「その行動、変!」と言われました。
ザックを漁っている音に熊も気づき、いっきに斜面を駆け下りていき、新緑の海に隠れてしまった。
このころ山を歩いたのは200回目くらいだったから、比較的早い確率で熊と遭遇したことになる。
それにしてもデジカメで画像をとれなかったことが、最大の後悔。
ツキノワグマは、ヒグマと違い草食動物だし、性格も臆病。熊の方はなるべく人間に出会いたくないと思って、行動しているのだ。
その後、芦生の森などに籠もって、熊などの気配は感じても、遭遇はしていない。
もう、確率論をすべて使ってしまったのかもしれない。
この「森の紳士録」には、わたしが森で出会った動物や樹木のことが、興味深く書かれている。
わたしはブナの木が大好き。
森を歩いて、ブナの大木に出会うと、そっと手で触れ、
耳を樹肌につける。
なにも音は聞こえないが、心が不思議と落ちついてくる。
コメント
_ anonymous ― 2005-11-01 00:30
_ asyuu@forest ― 2005-11-01 00:55
奈良は、京都とは違った意味で「古都」の良さを保っている街ですよね。
Blogには、まだまだ不馴れで、スタイルシートなどいじっています。なるべく見やすい構成にしたいのですが、実力不足です。
ゆったりとした森のようなBlogにしたいものです。
Blogには、まだまだ不馴れで、スタイルシートなどいじっています。なるべく見やすい構成にしたいのですが、実力不足です。
ゆったりとした森のようなBlogにしたいものです。
_ 熊大好き ― 2006-09-18 11:19
こんにちは。小生の師匠は熊観察を18年間続けています。
http://www.yokotaworld.com/
http://www.yokotaworld.com/
_ asyuu>熊大好きさん ― 2006-09-19 05:01
おおー、古いエントリをよく掘り起こしてくれました。多謝。
ご紹介のHP拝見しました。
熊とは互いにお会いしたくないものです(熊のほうも迷惑でしょうし)。人も熊も森でそっと共存できる方がいいですよね。
ご紹介のHP拝見しました。
熊とは互いにお会いしたくないものです(熊のほうも迷惑でしょうし)。人も熊も森でそっと共存できる方がいいですよね。
_ 熊大好き ― 2006-09-22 20:24
asyuuさん、師匠のHPご覧下さりありがとうございます。
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_ 竜田山 - 2006-02-09 22:46
森の紳士録―ぼくの出会った生き物たち
池内 紀
題名の通り、筆者が森でで出会った「紳士」たちを紹介した本です。
森には春夏秋冬、沢山の紳士たちがいるんですね。
ムササビは見たことが無いのですが
「クリクリクリ」と鳴くという甘えた声を聞いてみたいですね。
カモシカやタヌキの話には作者の文章のセンスにドキドキしました。
擬態語の多用や、比ゆ表現が
詩的でありながら紳士たちの生態を正確に捉えていて
それが文章の味を生み出していると思います。
そんな動物たちを見守る人たちとの交流も光っています。
ステッキ作りをする人やモリアオガエルを観察し続ける人には
この間の男の民俗学内に生きている人たちと同じ匂いがしました。
クマゲラの話は最近別の場所で
白神山系の暗門の滝の写真をupしているところだったので
とても興味深く読みました。
あのブナ林は危なくなくなるところだったんですね。
人間の身勝手さに腹が立つのを通り越して滑稽さを感じてしまいました。
一章に一つ作者の描いた動物の絵が載っているのがいいですね。
文章共々味のある絵だと思います。
特にサンショウウオの絵は実物よりかなりかわいかったです。
最後の章の狼は作者自身も見たことが無い獣に思いを馳せている様子が
老人の話や遠野物語を引用するあたりから伝わってきました。
狼の乳ってどんな味がするのでしょうね。
私は知らなかったのですが、
池内紀さんはドイツ文学で有名な方だそうですね。
モズの辺りでモーツアルトにやけに詳しいなーと思っていました。
ドイツといえば森の民ですが、ドイツの森はどうなのでしょうかね?
先日、奈良公園にある大クスノキを見に行きました
太い根元から、地面を眺めると
ふと、この地面の中のどれだけの深さまで、この公園のどれだけの
広さまで根を広げているのだろうと想像し 圧倒されました
森ふかい山々は、土だけじゃなく根っこの塊なのかもしれません